【これを読めば完ぺき!】金融系のシステムエンジニアってなに?新卒者でも分かるように徹底解説

  • 金融系のシステムエンジニア(金融SE)って何?
  • ふつうのSEとは何が違うの?役割は?
  • 金融になりたいけど、求められる能力は?
  • とにかく、金融SEのさわりを知りたい!

この記事ではこういった金融SEに関する基本をご紹介します。

金融SEを目指している就活生や、転職考えているあなたの参考になれるので、ぜひ読みすすめてみてください。

目次

金融系のシステムエンジニア(SE)とは?

金融系のシステムエンジニア(SE)とは、その名の通り金融機関のシステムに関わるSEです。

金融機関とは主に、銀行・証券・保険があり、どれもミッションクリティカル(とても重要)な24時間365日の稼働が求められるシステムを抱えています。

金融SEの業務内容

  • システムの開発業務
  • システムの運用・保守業務
  • システムのリスク管理・監査業務

金融SEの仕事内容は大きく分けると上記の3つで、花形は開発業務です。

開発業務では主に以下のことを実施します。

  • システムの新規導入(システムの設計・構築)
  • 更改(バージョンアップ・機能変更や追加)

運用業務とは、システムを利用するユーザー(営業や事務部署)からの問い合わせに答えるサービスデスク(ヘルプデスクとも言う)業務や、システムの監視・ジョブ運航・インフラ整備などがあります。

金融SEの役割

上記業務の過程で、金融SE(主に社内SE)は以下のようなことを遂行します。

  • システムの要件定義・基本設計
  • テスト設計・実施
  • 各工程の管理(タスク・課題・リスク・リソース管理)
  • スケジュール管理
  • 進捗報告・取りまとめ
  • 稟議書の作成・合意形成
  • ベンダーマネジメント

ゆえに、(社内SEの場合)役割はプロジェクトマネージャー(PM)と呼ばれることが多いです。

業務委託として派遣されるSEの場合は、プログラマー(PG)であったり、単なるエンジニアと呼ばれたりします。

金融SEに求められる能力

SEとしての立場・役割によって求められる能力は変わりますが、金融機関の社内SEの場合こんな能力が求められるでしょう。

  • 事象を正確に伝える文章力・プレゼン力
  • 部下や業務派遣先をまとめる能力
  • 大きなタスクを細かくばらす力
  • プログラミングに関する知識
  • データや数字を読み解く力
  • 金融業の知識・理解
  • システムセキュリティ

障害(トラブル)があった際は、当局(金融庁)報告になることもあり、その際は障害の事象を正確に文章で伝える能力が必要になります。

金融SEになるには

後述しますが(金融SEといっても定義が幅広いので)なるには3つのルートがあります。

  1. 金融機関の社内SEになる
  2. SI会社のSEとして常駐する社員になる
  3. SESや派遣社員として派遣されるSEになる

金融業界のシステムの特徴【銀行・証券・保険】

金融業界と一言でいっても、銀行・証券・保険とあります。

それぞれの分野には基幹系システムと呼ばれる、いわゆる主要業務を支えるシステムがあり、これをシステムエンジニアが支えています。

なので、まず「金融系のシステムエンジニア」といったときには、

  1. 銀行系SE
  2. 証券系SE
  3. 保険系SE

があることを押さえておきましょう。

銀行業界のシステムエンジニア

銀行の基幹システム(メインで花形なシステム)は勘定系と呼ばれ、それを支える周辺のシステムを情報系と呼びます。

勘定系システムとは、銀行の三大業務である預金・為替・融資を取りまとめるシステムです。

わかりやすく言えば、ATMでお金を引き出したり預け入れたりするとき、裏側で勘定系のシステムが動いています。

証券業界のシステムエンジニア

証券業界の基幹システムと言えば、株式や債券を売買する投資家と証券取引所をつなぐシステムで、株式や債券を注文・約定・決済させています。

オンライントレード(チャートを表示させて売買する)システムは数秒間の間に何千件と処理するので、システムの能力が求められます。

以上をフロント側のシステムと呼びますが、裏側(バックエンド)では証券口座を管理するシステムが動いています。

保険業界のシステムエンジニア

生命保険や損害保険の商品はとても複雑な計算式で成り立っています。生命保険はじめ数十年単位の長期で保有する商品ばかりなのでとても巨大なシステムになります。

ゆえに、保険業界の基幹システムは複雑な数理を処理したり、長期の契約を管理するのが主な機能です。

金融系SEの3つの雇用形態・タイプ

金融SEといっても、銀行・証券・保険の3つの業界があると解説しました。

次に、SEの雇用形態には3種類あることを解説します。どの立場から業務に携わるかという立場によって働き方も変わります。

  1. 社内SE(プロパー社員)
  2. SIer
  3. 業務委託(派遣・常駐)

社内SE(ユーザー系の頂点)

いわゆる一般的な働き方なのが自社内の情報システム部に所属して仕事する社内SE。プロパー社員と呼ばれる雇用形態ですね。

例えば、銀行の社内SEは銀行員でありながらも社内SEという立場なので、給与・福利厚生面では他のSEと一線を画します。

しかし、三菱UFJのように専用のシステム子会社に属する場合は、少し立場が変わります。

業界的な立場で言えばユーザー系(お客様側)に位置して、システム会社(富士通や日立、NECなど)に仕事をお願いする立場です。

いわゆる発注者側になるので、IT業界では最も立場が強くなりますが、一方でPM(プロジェクトマネージャー)的な素養や予算の妥当性を問う力など総合的な企画力が求められます。このような仕事は上流工程に位置すると言われています。

SIer(自社SE・SESへの委託)

3つ目の業務委託と少しかぶりますが、SIerとして金融業界に関わる場合は2つの役割があります。

  • 営業
  • 現場(エンジニア)

SIerとはシステムインテグレーターのことで、システムに関するなんでも屋として理解してもあながち間違いではありません。

金融業界は金融をビジネスとしているので、そもそもITには精通していません。なので、システム(SI)会社にITに関する業務を委託して、製造・開発してもらうのが一般的です。

その際、金融機関から案件を取ってくるのがSIerの営業であり、金融機関が求める要件(作りたいシステムの内容)を理解して、自社内で開発できるように業務を運びます。必要に応じて、自社内のエンジニアを金融機関に派遣して業務を遂行します。

この際、登場するのが派遣される側の現場(エンジニア)社員です。

業務委託(SESや派遣社員)

社内SEから(もしくは中間のSIerから)業務を委託され、金融機関の社内SEと同じ現場で常駐して働く雇用形態が業務委託系です。

富士通や日立、NECなどのシステム会社に所属していることもあれば、そこから更に委託されるた会社(SES:System Engineering Service)のエンジニアだったり、人材会社を経由した派遣社員やフリーランスという場合があります。

業務委託の働き方は2つあります。

  • プロジェクト期間のみの業務委託
  • 半永続的な業務委託

期間限定型の業務委託

前者はプロジェクト単位で業務するので、プロジェクト案件ごとに仕事内容が変わり、業務の期間に限りがあるの特徴です。

例えば、勘定系更改プロジェクトにアサインされれば、プロジェクトが終わるまで勘定系の更改に関わるシステム開発を行います。

半永続的な業務委託

一方、後者の半永続的な業務委託とは、日々のシステムメンテナンス(運用・保守)を担当するのが主で業務の期間に限りはありません。常駐先の金融機関から終わりです、と言われるまで働き続けられます。

両者に共通して言えるのは、業務内容は社内SEからお願いされる仕事がメインになります。

単刀直入に言えば、社内SEより立場は弱いです。

正確には業務委託契約によってプロパー社員から直接指示できない場合があります

金融系社内SEの雇用形態による働き方まとめ

整理すると図のようになります。

(第1階層)左側に委託元の金融機関があり、ここにプロパーの社内SEが働いています。

(第2階層)社内SEの先にSIerや、金融機関もしくはSIerから委託された人材会社があったりします。

(第3階層)SIerの自社SEや、SIerの委託先のSES。人材会社から派遣された派遣社員やフリーランス、業務委託社員がいます。

以上、就活生や新卒者でも分かるように「金融系のシステムエンジニアってなに?」という基本を解説してきました。

当サイトでは他にも、なかなか知ることができない金融SEに関する情報を解説していますので、あわせてお読みください。

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