社内SEと言ってもいろいろありますが、特に金融機関の社内SE(システムエンジニア)は人気があります。
そこで、この記事では金融機関の社内SEがなぜ人気なのか、選ばれる理由を論理的にわかりやすく説明します。
このような疑問をお持ちであればぜひ、読み進めてみてください。
- なぜ金融系の社内SEがいいの?
- ふつうの社内SEとの違いは?
- キャリアパスは違う?
- 待遇や福利厚生は?
一般的な社内SE(システムエンジニア)の特徴と業務内容
そもそも、社内SEとは
社内SEとは自社内の情報システム部に所属するSE(システムエンジニア)で、業種の数だけ社内SEの種類があります。
例えば、メーカー系の社内SE、食品会社の社内SE、製薬会社の社内SE…といったように。
SIerやSESで働くSEとは異なり、客先常駐ではなく自社で勤務するスタイルです。
社内SEの業務内容
一般的に、社内SEの業務内容といえば
- 基幹システムの開発・運用・保守
- 自社内のITプロジェクト推進
- サーバ・ネットワーク等ITインフラの運用管理
- IT資産(IT機器たライセンス)の管理
- 社員に対するシステム関連のサポート
などがあります。
これら業務内容はふつうのSEも、金融SEも基本的には変わりません。
社内SEの中でも金融SEがよいと言われる6つのわけ
- 銀行系SE
- 証券系SE
- 保険系SE
「【これを読めば完ぺき!】金融系のシステムエンジニアってなに?」という記事で紹介したとおり、金融系SEには種類がありましたね。
高待遇
金融系の社内SEはSEの中でもトップクラスに給与が高いです。実際、赤い銀行のSE社員は30代で年収1,000万円を超えると言われています。
他の金融機関でも(残業時間が重なれば)30代前半で1,000万円を超えることは難しくありません。
ふつうの社内SEの年収は600万円程と言われています
高待遇の理由は、SEでない一般社員と給与体系がほとんど変わらないからです。
会社によっては、営業や店頭窓口の社員よりも高待遇な場合があります。
詳しくは、就活コミュニティーサイトの口コミや社内SEに強い転職エージェントに聞いてみましょう。
高い福利厚生
次の優位性としてあげられるのは福利厚生が良いことです。
そもそも金融機関は福利厚生が充実しており、社宅、住宅手当、食堂での昼食提供、育児休暇・補助など基本的な要素は揃っています。
金融機関は法令遵守の意識が高い
昨今は過労死が話題になっておりますが、法令遵守の意識が強い金融機関の労働時間はホワイト化が進んでおります。
銀行系は連続休暇が約束される
さらに、銀行になれば5営業日の連続休暇を年に1度必ず取得する(金融庁との)規則があります。前後の土日を挟めば9連休になるのは大きな魅力でしょう。
へんぴな土地で働くことがない
勤務地も優れており、金融機関の情報システム部は都市部にあることが多いです。
理由の一つに、システムが設置されているデータセンターの所在地が都市部あることがあげられます。
実際、証券系の有名なデータセンターは東京23区にありますね。
業界的安定性
金融業界は他業界と比べて、参入障壁が高いと言われています。
この背景には高度な専門性、金融を取り巻く法律、業界的歴史などがあります。
参入障壁が高ければライバル企業が現れにくいなので、必然的に勤務先の会社が潰れるリスクは小さくなります。
ただ、それだけ業務の重要性、専門性、責任は大きくなります。
ITだけでなく金融に関する知識・スキルを身につけられる
金融機関の社内SEにはITの能力だけでなく、金融に関する知識・スキルが求められます。
就活戦線を勝ち抜いた新卒者に求められることはありませんが、転職して中途入社する場合はなんらか金融に関する経験は求められるでしょう。
ゆえに、自然と金融に関する知識・スキルが身につくので一石二鳥的なキャリアを歩めます。
ミッションクリティカルなシステムに携われる
金融機関の社内SEの醍醐味といえばミッションクリティカルなシステムに携われることでしょう。システムが止まると社会的な影響が尋常じゃありません。
ミッションクリティカルとは
障害の発生により処理が停止した場合に非常に大きな社会的影響が現れる交通機関や金融機関などの基幹システムは一般にミッションクリティカルなシステムであり、最低限として何があっても停止しないことが求められる。
(Wikipediaより)
わかりやすいのは銀行の基幹系システムで、止まればATMでの入出金が不可能になります。
経済の血液であるお金の流れがとまるわけですから、社会的な影響は計り知れません。
実際、東日本大震災のときにみずほ銀行のATMが停止し、最終的に頭取が引責辞任まで追い込まれました。
「みずほ銀に悪夢再び、震災で大規模障害が起こった2011年」日経XTECH
社内SEとして、キャリアパスの頂点
まず、一般的なSEのキャリアパスは上図のとおりで、最初はプログラマーなどの作業的な業務からスタートします。
エンジニアにステップアップするとキャリアが分岐して
- プロジェクトを推進する、プロジェクトリーダー(PL)
- システムの専門家である、スペシャリスト
- システムを設計する、ITアーキテクト
に進路が分かれます。
最高でもプロジェクトマネージャーで、それから先はジョブチェンジして営業やコンサルタントに転身する方もいます。
一方、社内SEのキャリアパスはこの通りで、自社の一般社員からスタートして、管理職系か専門職系かに分かれます。
管理職のルートに進めば、最高でCIO(自社の最高情報責任者)まで登りつめることも可能です。
前述の通り、金融系SEはSEの中でもトップクラスなので、SEのキャリアパスの頂点を目指せると言えるでしょう。
専門職ルートの最高峰CTO(最高技術責任者)は金融機関ではあまり設置されていないので割愛
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