【システムエンジニア3つの種類】SIer型・社内型・客先常駐型の違いと役割

システムエンジニアは、ITに関係する仕事を表す便利な言葉として、企業の求人などによく使われています。

そのため、同じシステムエンジニアの仕事のはずが、全く違う仕事だった、ということが珍しくありません。そういったシステムエンジニアの種類について解説します。

目次

システムエンジニアの定義はあいまいで役割が広い

システムエンジニアは、ITエンジニアの職種の一つで、何か特定の業務を専門に担当する職種ではありません。そのため、定義があいまいです。

人によっては、

  • プログラマーからステップアップしたポジション
  • へルプデスク〜セキュリティまでITに関する社内全般の仕事を担う役割

と言ったりします。これは、システムエンジニアの仕事範囲が広いことが原因です。

ですから、まずはシステムエンジニアの仕事の特徴について解説し、様相をしっかりと理解してみます。

仕事の幅が広いのがシステムエンジニアの特徴

システムエンジニアとは、情報システムに関する仕事の全般に関わるエンジニアです。ただ、システムエンジニアと言っても求められる役割は以下のように異なります。。

  1. SIerに代表されるシステム開発会社が求めるSE
  2. 事業会社の情報システム部が求めるSE
  3. 情報システムを利用するユーザー側が求めるSE

具体的には、

  1. 情報システムを開発する会社は、顧客の要望を納期通り開発してくれるSEを求めており、
  2. 情報システム部門では安定してシステムを稼働できるSEを求めます。
  3. また、利用者は情報システムに関することならなんでも解決してくれるSEを求めています。

以上から、同じシステムエンジニアでも、担当する仕事が大きく違ってしまうので定義があいまいになってしまうのです。

システムエンジニアの役割は会社によって異なる

先ほど解説したように、システムエンジニアに求められる役割は一つではありません。そして、情報システムに対する考え方も会社によって違います。

そのため、システムエンジニアの役割は会社によって違うと考えてもいいくらいです。

とはいえ、ある程度分類するとこは可能です。

例えば、情報システムの開発を請け負う会社、情報システムの維持を請け負う会社、情報システムを運用する立場の会社、それぞれのシステムエンジニアの種類で分類すると、解りやすいでしょう。

システムエンジニアの3つの種類【SIer・社内・客先常駐型SEの違い】

先ほど解説したようにシステムエンジニアは会社によってその役割が違ってるくらい幅の広い職種です。

そのため、システムエンジニアの求人を紹介されたものの、以前聞いた仕事と全く違っていた、ということも珍しくありません。そこで、先ほど解説した分類に従い、システムエンジニアを3つの種類に分けて解説します。

SIerにおける『システムエンジニア』

企業向けに情報システムの開発を請け負うSIerでは、昔から上流工程を担う技術者がシステムエンジニアで、下流工程を担う技術者がプログラマーと分類されていました。

キャリアパスとしては、最初はプログラマーとして入社し、いろいろなプロジェクト・客先で経験を重ね、プロジェクト全般を仕切るシステムエンジニアにステップアップします。

ただし、最近は、営業が受注した仕事を、下請け企業に仕事を横流しするだけのシステムエンジニアも出てきており、同じSIerでも役割が変わるケースがあります。

ブラックな環境もある『客先常駐型SE』

多くの企業で使われている情報システムは、完成したら納品して終わりではありません。

当初想定していなかった使い方に対する修正や、様々な環境の変化に伴う改修など、必要に応じてメンテナンスされていくのが一般的。そして、発注側企業で担当できる技術者がいないとき、お仕事を任されるのが客先常駐SEです。

なお、客先常駐SEと言っても、実際にはプログラマーやインフラエンジニア…といった下流工程しか担当できず、情報システムの全般を担当できる技術者は少ないです。

ちなみに、新卒で入社したばかりの素人同然の新人(未経験エンジニア)を客先に派遣し、そこで経験を積ませる…といった会社もあります。

会社内のIT全般を担当する『社内SE』

自社の情報システム部に所属する技術者を社内SEと呼びます。

なお、情報システム部門と言っても、自社で積極的にシステム開発する企業もあれば、仕事のメインは管理業務で具体的な仕事はSES会社に丸投げする企業もあり、情報システム部に求められる役割は会社によって異なります。

そのため、社内SEと言っても、1人でシステムを開発できる高いレベルの人から、パソコンのヘルプデスクができれば十分、ないしヒト・モノ・カネの管理だけできれば御の字というケースもあり、求められるスキルやレベルには大きな差があります。

社内SEに求められるスキル等は以下の記事で解説していますので、あわせて読んでみてください。

まとめ

今回紹介したように、システムエンジニアには3つの種類があり、それぞれ担当している役割が違います。

さらに、社内SEの役割は会社によっても違うので、システムエンジニア募集の求人だからと言って、それが自分のイメージしている仕事と一致するとは限りません。

もし、社内SEに応募したいと考えているのなら、ぜひ、その仕事の内容を聞いて、自分がやりたい仕事かどうかをチェックしましょう。

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この記事を書いた人

橘田 拓也のアバター 橘田 拓也 株式会社Giving First 代表取締役

大学卒業後、株式会社新生銀行に入行。IT部門にて海外・国内ベンダーと協働のもとProject Managerとしてシステムの開発、SaaS系システムの新規導入・運用、インフラを含むアーキテクトを担当。後年は、取締役会直下の専担組織にて、銀行グループ中期経営計画(ITシステム7カ年戦略)の企画・推進に従事。独立後、2社を立ち上げ、現在は株式会社Giving Firstの代表取締役に就任。
10歳からWeb制作を独学ではじめ、学生時代は就活ブログを運営しフジテレビ系のドラマに出演した経験あり。

橘田の詳しいプロフィールはこちら

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